ほうれん草は栄養価が高い緑黄色野菜として、1年中市場に出ています。ほうれん草は様々な料理に使えるため、栄養素や調理方法などを知っていると良いでしょう。
適切な方法で保存すると、ほうれん草が傷みにくくなります。ここでは、ほうれん草の特徴や栄養素・調理方法・保存方法などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ほうれん草の特徴とは?
ほうれん草はアカザ科ほうれん草属の野菜です。ペルシャ地方が原産地で、江戸時代に日本へ伝わりました。ほうれん草は全国的に栽培されていて、品種や地域を変えて1年を通して市場に出ています。
ほうれん草の本来の旬は11月~1月です。旬のほうれん草は色が濃くなり、甘みや栄養価が高くなります。
ほうれん草にはどのような栄養素が含まれるのか?
ほうれん草は緑黄色野菜で多くの栄養素が含まれています。茹でたほうれん草100g当たりのエネルギーは約25kcalです。代表的な栄養素として、鉄分やビタミン・ミネラルなどがあります。鉄分は血液中の酸素を運ぶ働きがあり、人間が活動する時に必須の栄養素です。
100g中に約0.9mg含まれています。また、ほうれん草に含まれるビタミンはビタミンCや葉酸などで、100g中ではビタミンCが約30mg、葉酸は110μgほどです。その他にも、ビタミンB1やB2・E・Kなど多くのビタミンが含まれています。
鉄分やビタミン以外にも、タンパク質や脂質・炭水化物が含まれています。また、ほうれん草は水分が多いことも特徴です。不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸・食物繊維も含まれており、茹でたほうれん草100g中に含まれる食物繊維は約3.6gです。
これは緑黄色野菜の中でも食物繊維量が多いとされています。
ほうれん草の調理方法とは?
ほうれん草にはシュウ酸が多く含まれていて、アクの主成分になっています。品質改良された生食可能なほうれん草もありますが、基本的には下茹でが必要です。シュウ酸は食べる時のえぐみの原因になり、体内に蓄積されるとカルシウムと結合して結石になってしまいます。
ほうれん草のアク抜きは水にさらす方法と下茹でする方法があります。水にさらす時は生の状態で小さめに切り、水に約20分つけます。途中で水を交換すると、早くアク抜きできます。
ほうれん草の茹で方は、根元を切り取らずに全部を茹でます。土などを洗った後、十字の切りこみを根元に入れることがポイントです。沸騰したお湯に塩を入れ、根元部分だけ入れて約1分待ちます。その後、葉っぱ全体を入れて30秒~2分ほど茹でます。
茹でる時間は、ほうれん草の状態や用途によって異なります。お浸しにする場合の茹で時間は約30秒~1分です。茎が太い場合や茹でる量が多い時には、それに応じて時間を長めにします。茹でた後は冷水に入れると色止めでき、葉っぱも引き締まるでしょう。最後に水気をよく絞ります。
ほうれん草の保存方法とは?
生のほうれん草の保存方法は冷蔵保存が基本となります。乾燥に弱いことが特徴で、葉っぱを出した状態にしていると傷みやすくなるため注意が必要です。新聞紙にほうれん草をくるみ、袋に入れた状態で冷蔵庫に入れます。
また、冷蔵庫に寝かせて置くとエチレンガスが多く出て傷みやすいです。そのため畑での状態に近づけるように、根の部分を下にして立てて保存します。冷凍保存する時には、軽く下茹でしてから保存するのが望ましいです。
冷水につけてから、しっかりと水気と熱気を取ります。密封できる袋や容器に小分けして入れておくと使いやすいでしょう。
ほうれん草は栄養価が高い野菜
適切な保存方法や調理方法を知り、栄養分を流さないようにるすことが大切です。ほうれん草には鉄分やビタミン・ミネラルなどの栄養素が多く含まれています。
基本的には茹でてアクを取りますが、適切な茹で方をしないと栄養分が流れてしまう可能性もあります。またほうれん草を長持ちさせるためには、傷みにくい保存方法を理解することも大切です。
適切な調理法と保存法を覚え、料理にぜひ使ってみましょう。